【学生及び保護者の皆様へ】令和2年度後学期の授業方法について(学部長メッセージ)

【学生及び保護者の皆様へ】令和2年度後学期の授業方法について(学部長メッセージ)

2020.07.31

 文理学部長 紅野謙介 

 7月末となり,前学期の終了も次第に近づいて来ました。

 この前学期は,昨年には予想もしなかった新型コロナウイルスによる感染症拡大のため,そのほとんどの科目が遠隔授業になるという未曾有の事態をへてきました。授業の方法は,オンラインによる同時双方向型の授業,オンデマンド型授業,課題研究型授業と,大きく3種類となりましたが,教室ではなく,在宅のまま授業を受ける形で,前学期が終わろうとしています。

 果たして後学期はどうなるのか,みなさんも強く心配されていることと思います。日本大学本部は7月21日に「令和2年度後学期におけるキャンパスへの入構及び授業実施に伴う日本大学の対応について」を発表し,「面接授業及びオンライン授業を併用」することを打ち出しました。これを踏まえ,文理学部では,首都圏の感染者数の状況をにらみながら,各学科の学務委員の先生たちから構成された学務委員会及び教務課が慎重に検討した結果,次のことを決定しましたので,お伝えいたします。

(1)後学期の授業も,引き続き原則として時間割通りの遠隔授業で行ないます。
(2)学科専門科目のうち,「実験・実習・実技科目」に限り,必要性があると判断された場合は対面授業の実施を認めます。

 感染者数は7月に入る前後から増え続け,すでに4月の感染者数を大幅に上回っています。当初はPCR検査数を増やしたための増加であるとか,重症化した感染者数や死亡者数が少ないといった説明がありましたが,政府や東京都,専門家の説明にもくいちがいがあり,対策のちぐはぐが目立つなど,安心できる材料が整っていません。

 小さな学部と比べ,文理学部の規模では,学生全員が参加する対面型の授業再開には大きなリスクがあります。日本大学では,感染予防のガイドラインを細かく定めていますが,それを遵守し,教室で受講できる学生数を収容定員の50パーセントにした場合,およそ1600の科目のうち3割以上の授業が成立しません。履修者の人数制限をしなければならず,そうすれば大きな不公平が生まれるでしょう。また,対面型の授業と同時双方向型の遠隔授業を併用するには,教室と自宅の移動時間を考慮しなければならず,通学時間のかかる大学生の場合は,両立は不可能です。また秋から冬にかけて第2波,第3波の流行のおそれもあり,学期途中で対面型から遠隔授業へ切り替えることは相当な困難が予想されます。

 小学校,中学校,高等学校が対面型授業を再開していることと比べて,たしかに大学の対応がもどかしく感じられるかと思います。しかし,大学の場合は,成人した大学生を対象とするだけに,時間割の組み方に広く個人差があり,教室以外での活動を管理することができません。また学生生活の楽しみが学生間の交流や課外活動に大きく依拠している実情をふまえると,感染リスクの高さは高校生の比ではありません。

 そこでたいへん残念ですが,文理学部では後学期も前学期と同じく,まず「原則として時間割通りの遠隔授業」とすることにいたしました。今後,これに向けて各授業のシラバスの変更が行われます。後学期の授業履修に向けては,この新しいシラバスの情報を見て履修の計画を立ててください。時間割通りでの開講に問題がある場合には,土曜日の3〜5限などを利用して対応する予定です。情報掲示板「COMITS2」等で必ず情報を流しますが,9月が近づいたらシラバスや時間割の変更に注意してください。

 遠隔授業を「原則」とするということは,一部に「併用」もありうるということです。それが,(2)の内容となります。

 対面型授業は,学科専門科目のうち,「実験・実習・実技科目」等に限定します。「理科実験」などの一部のコース科目もここに含めます。対面型授業を許可するかどうかは,学科や担当教員の申請に基づき,学務委員会が判断します。

 また,この対面授業を行うに当たっては,以下のことが前提となります。

 ・今後の感染状況によっては,急きょ遠隔授業に変更となる可能性があります。
 ・入国困難な留学者や基礎疾患を有する学生及び遠方に居住する学生については,遠隔授業のかたちで履修する選択肢を用意します。
 ・本部より示されたガイドラインにそって感染拡大の防止に努めます。
 ・オンデマンド型授業との組み合わせを目指し,毎回,対面型授業になるわけではありません。

 より具体的な授業の方法や内容はシラバスに明記されます。8月末までに発表される「対面で授業を実施する科目」に関する情報や,また時間割に変更がある可能性もあるので,それらをご覧の上で履修するかどうかを判断してください。

 前学期のあいだ,学生や保護者のみなさんから多くのご意見が寄せられました。そのなかには「早く大学の授業を教室で行ってほしい」という要望もあれば,「通学のための移動時間が不安でしかたないので,できるだけ遠隔でやってほしい」という声もありました。いずれももっともであり,そのどちらが正しいと言うことはできません。

 しかし,7月26日現在,世界の感染者数は1590万人,死亡者数は64万人を超えています。尋常ならざる事態が静かに展開されているのです。日本の感染者数3万人,死亡者数1000人強という数字は諸外国に比べて少ないとも言えますが,1日の新規感染者がときに300人を超えるような日もありました。リスクを最小限に抑えながら,できる範囲で少しずつ平常への段階的な回復を計る以外,選択肢はないのです。過剰に怯えず,かつ適切に予防することを目指していきましょう。

 まず,学生・保護者のみなさん,教職員のみなさん,一人一人が感染予防につとめ,感染しない/感染させないことに努力しましょう。そしてもし万が一,感染した場合は,すみやかに本学部を初め関係機関に連絡し,診察を受けてください。だれが感染してもおかしくありません。そのときは周囲もあわてず落ち着いて,友人・知人の恢復を祈りましょう。

 文理学部は,必ず学生のみなさんとともに歩みを進めます。みなさんにとって後学期も充実した学びの時間となることを期待しています。

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