椎名 正博 の研究室へようこそ

 

○ 学歴その他は省略します

○ 専門領域    

   20世紀フランス文学―特に両大戦間の文学(作家でいうとレオン=ポール・ファルグ、ヴァレリー・ラルボーなど)  

 *なぜその時代、その作家たち?   

   第一次世界大戦から第2次世界大戦の前夜である1930年過ぎまでの時期は、ヨーロッパにとっても、フランスにとっても大きな変革期でした。この時代に至って、世界はほとんどその歩みを同期させるようになってきたので、ヨーロッパでもアジアでもアメリカでも、さまざまな分野でよく似た現象がほぼ同時に起きるようになってきます。文学の世界でも多くの作家たちが同じ問題意識を共有するようになり、さらにそのことを意識するようになってきます。その結果、世界のさまざまな地域の文学が交流し、ともに歩もうとする気運が高まってきます。両大戦間のフランスでこれを実行した人びとが、私の研究対象です。ポール・ヴァレリー、ヴァレリー・ラルボー、レオン=ポール・ファルグの3人は「コメルス」という文芸誌を発行しました。ここには、世界各国から広い範囲の作家、詩人が寄稿しています。また、20世紀の小説を一変させたといわれるジェームス・ジョイスの『ユリシーズ』という作品が、実はパリで初めて出版されたということ、その出版元がオデオン街で小さな本屋を営む若いアメリカ人女性だったということ、その斜向かいにはほぼ志を同じくするフランス人女性がやはり本屋を出していて、彼女の尽力で『ユリシーズ』の仏訳が出版され、これら二つの書店にはジッド、ヴァレリー、クローデルといったフランス人作家のみならず、リルケやベンヤミン、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、イェイツやベケットなど外国籍の数多くの作家、詩人が常にたむろしていたこと ― こうした事実を知れば、この時代のパリが今の私たちと直結していることに驚くでしょう。

最近の主な論文

 眼のディスクール(1)
         −ポール・ヴァレリー『テスト氏との一夜』の場合−
      「論叢」4所収    一九九七年六月         聖徳大学総合研究所刊


 ジャック・リヴィエール『ドイツ人』について
     「研究紀要」第五十六号 所収 一九九八年九月 日本大学文理学部人文科学研究所刊

 ジャック・リヴィエールとカトリシスム
        ークローデルとの往復書簡を中心に−
     「研究紀要」第六十号  所収 一九九八年九月 日本大学文理学部人文科学研究所刊

 サロンの延長としての文芸誌
         −Commerce創刊号について−
     「研究紀要」第六十二号 所収 二〇〇〇一年九月 日本大学文理学部人文科学研究所刊


         −読解の試み−
     「研究紀要」第六十四号 所収 二〇〇〇一年九月 日本大学文理学部人文科学研究所刊

 

○ フランス語のススメ

    私たち日本人は戦後、英語こそが成功への切符だと教えられて懸命に英語を勉強してきました。もちろん、その事自体間違いとは言えません。しかし、私たち自身あまり気づいてはいませんが、現在の日本ほど、外国語に関して英語一辺倒になっている国は世界中にない、といっていいほどなのです。多くの国々では、小学校の高学年から第一外国語を学習します。そして、中学校で第二外国語の導入が行われます。それに対し、日本では中学高校で英語以外の言語を学習できるところはきわめて少数です。例として、大学入試センター試験の外国語の受験者数を比べてみますと、英語が約55万人であるのに対し、第2位の中国語でさえ約400人、フランス語が150人、ドイツ語に至っては80人ほどにすぎません。これらの受験者が大学に進学しても、そこで学習する言語はたいていは英語のみで、新しい外国語に挑戦する学生はごくわずかです。従って、日本では外国語と言えば英語、ということになり、その結果、外国とか世界といった時に意識に浮かぶのは多くの場合アメリカという国だけになってしまうのです。これは、世界の実情から見てもけっして好ましいことではないでしょう。一部には「言語帝国主義」という言葉もあるほどですが、この実態をなんとか私たちのそばから変えていきたい、というのが私の願いです。せめて、英語9割、その他の言語1割の割合で外国語を学べるようにしたいものです。

     英語以外の外国語にもいろいろあります。どれでもいいのですが、やはり国際語を選びたい、と思うのは当然でしょう。国際語とは、歴史的にその言語の発祥国である国以外の多くの国や地方で使われている言葉のことです。フランス語は国際語として、世界の5大陸すべてで使われている言語です。また、学問芸術の世界でもつねに最も多く使われる言葉の一つとして、さまざまな分野で強い力を持っています。哲学のサルトル、フーコー、ドゥルーズ、デリダ、歴史学のフェーブル、ブローデル、人類学のレヴィ=ストロース、言語学のソシュール、社会学のブルディユー、数学のルネ・トムなどは現代のそれぞれの分野での必読文献を残しています。また、オリンピックの表彰式のアナウンスでは、どこの大会でもフランス語が聞かれますし、料理やファッションの世界では標準語と言ってもよいでしょう。

     大学の4年間は実はとても短い時間ですが、その中で自分の将来のために種をまく(フランス最大の辞書専門出版社であるラルース社の社是は「風吹くごとに種をまく」です)としたら、外国語をぜひ、しっかりと勉強することを勧めます。なかでもフランス語を選んでくだされば、大変うれしく思いますし、けっして無駄にはならないことを保証します。

 

○ 授業について

    フランス語の授業は、1)毎回出席すること、2)毎回復習(必須)と予習(できれば)をすること、3)毎日少しでもフランス語にふれること、を守ればかならず分かるようになるし、かならず単位ももらえます。分からないことが出てきたら、「自分はどこが、どのように、わからないのか?」という点を自問してください。分からないところを意識することが、よくわかる授業の第一歩だと知ってください。フランス語は外国語です。日本語に移してそれでオーケーというのではなしに、フランス語そのままで分かるようになることを目標に置いてください。質問にはいつでも応じます。気軽に声をかけてください。

 

○ 趣味

    最大の趣味は音楽です。聞くことだけでなくチェロを弾きます。

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