達成動機
                                      安田裕昭

15年度
  

                                  
 その文化において、優れた目標であるとされている事柄に対し、卓越した水準でそれを成し遂げようとする意欲。簡単にいえば、困難とされていることを、上手く成し遂げようとする動機。高い目標に対し自己の力を最大限に発揮して、障害を乗り越えて目標を達成しようとする動機のことをいう。






例えば子供は、どんな水たまりを飛び越えようとするでしょうか。小さすぎる水たまりではつまらない大きすぎる水たまりでは、飛び越えられるわけがない。できるかな?できないかな?頑張ればできる?そう思える水たまりを選びます。 その人にとって、ちょうど良い目標が、いちばんやる気が出ます。失敗するかもしれないけれど、成功したら、とてもうれしい目標です。そんなチャレンジ精神が湧いてくるような目標が大切です。そのよな目標に挑戦し続けるとき、達成の喜びが湧き、また力もついてくるでしょう。


達成動機achivement motiveと原因帰属casual attributionの関係

   達成動機=基準や目標を立て到達しようとする動機ーやる気とにた概念
     〜をしてはいけない」という制限的な養育態度で低くなる。逆に承認・支持・はげましで高められる 

   原因帰属→達成度の高い人と低い人では、成功・失敗の原因帰属に違いがある
      
    B.ワイナーによると帰属の要因には
「能力」「努力」「課題の困難度」「運」などがあり、
    達成動機の高い人は成功を自己の能力や努力に帰属させ失敗は自己の努力不足に帰属させる傾向にある。

       ∴高い人は努力すれば何とかなるという期待を持ち、動機づけを高い基準に維持できる

     達成動機の低い人は成功を幸運や課題の容易さに帰属させ、失敗を自己能力不足に帰属させる。
  ∴あきらめや無力感をもち努力を放棄する。水準が高くならない                                
                                

マックレランドの達成動機の社会モデル 
                        
1. 内的要因
○ ポジティブな成功予期(Ga+)
○ ネガティブな失敗予期(Ga-)
○ ポジティブな感情(G+)
○ ネガティブな感情(G-)

2. 外的要因
○ 成功に結びつく手段(I+)
○ 失敗に結びつく手段(I-)
○ 障害としての外的環境(Bw)
○ 障害としての個人的欠陥(Bp)
○ 他人の同情や激励(Nup)
このように、達成動機には、様々な要因が関わっているとマックレランドは考えました。

一方、V.J.クランドールは、より社会的な視点から規定要因を考えました。
○ 文化社会的要因:民族、宗教、社会経済階層、男女の養育法や期待の差など
○ 親の影響:親の知能、親の性格、親の価値観、しつけなど
○ 所属共同体の経験:家族、地域、学校、会社など

また、J.W.アトキンソンは、個人の達成動機の強さを公式化した「アトキンソン・モデル」で知られています。それによると、達成動機の強さは、「動機」「期待」「誘因」の三つの要因によって規定され、さらにこの三つの要因の関数によって表すことができるとしています。
達成動機の強さ={ 達成したいという動機(M) }×{ 主観的成功確率(P) }×{ 目標の魅力・誘因(I) }
この時、目標の魅力・誘因(I)は、(1-P)で表されます。つまり、主観的に成功する可能性が低いと見積もる場合のほうが、その目標に対する魅力は増すというわけです。
たとえば、東大を目指し日々受験勉強を続けるAさん、Bさん、Cさんがいたとします。
Aさんは、東大第一志望で、模擬試験などで常に上位にランクインし続けていて、東大合格確実と目されています。
Bさんも、東大第一志望なのですが、成績が伸び悩んでいて、合格ラインぎりぎりのボーダーラインにいます。
Cさんは、Aさん同様、成績は十分合格圏内にあるのですが、海外の大学進学も考えているため、それほど東大にこだわっていません。
この時、3人の達成動機の強さは次のように表すことができます。
達成したいという動機(M) 主観的成功確率(P) 目標の魅力・誘因(I) 達成動機の強さ
Aさん 100 0.7 0.3 2.1
Bさん 100 0.5 0.5 2.5
Cさん 70 0.8 0.2 1.12
成功する可能性が最も低いと感じられるBさんがもっとも達成動機が強くなっています。人は、成功しそうにない目標こそ、成功したいと願い、その目標に向かう動機が強くなるということをアトキンソンは示そうとしたわけです。





参考 http://www.sam.hi-ho.ne.jp/mountain-field/Feeling-Place

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