| 電岩石圏と水圏の相互作用を物質循環の観点から解析することを目的として1996年に導入されました。このシステムは地物実験棟1階に設置され、主として、X線マイクロアナライザ、ICP-MS,
気体安定同位体質量分析装置の3つの装置から構成され、それぞれ岩石・鉱物試料や天然水試料を対象として下記のような様々な目的に使用されています。主に、高橋・安井研究室、佐藤研究室、森研究室、遠藤研究室において管理しています。 |
| A: X線マイクロアナライザ(日本電子社製 JXA-8800R) |
本装置は1996年4月に導入された波長分散型のEPMAで、主に岩石鉱物の化学分析に利用されています。
微小領域の非破壊分析が可能であることを特徴とし、定量分析、定性分析、面分析、線分析の他、画面に表示された反射電子像(組成像)による岩石組織の観察も行っています。例えば、富士山などで採取した火山岩に含まれる斑晶鉱物の累帯構造に着目して、鉱物の中心部から外縁部にかけて定量分析や線分析を行うと、鉱物に記録された組成変化のパターンからマグマだまり内での温度圧力条件の変化を推定できます。
また、面分析により岩石や鉱物の元素濃度の分布を示して視覚的に組成の違いを把握することも可能です(図参照)。岩石鉱物の研究のみならず、人工合成された材料の分析にも利用されます。
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X線マイクロアナライザ

カコウ岩のSi強度の面分析例
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| B:ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計) |
ICP-MS:Inductively Coupled Plasma Source Mass Spectrometer
※プラズマとは、高温において電離した陽イオンとそれとほぼ同数の電子(中性電子も含む)から成る、中性電離気体。
ICP-MS装置は、アルゴンガス等を用いてプラズマを発生させ、溶液中に含まれる元素をイオン化することにより、短時間に多くの元素を極めて高感度(pptレベル)に分析することができます。また、元素を質量で分析することから、同位体分析も可能です。さらに、レーザーアブレーション試料導入法を用いることによって、固体試料を溶かすことなく、直接分析することも可能です。 |

ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計) |
このICP-MS装置を用いることにより、下記のような研究を行う事ができます。
・天然水中の超微量成分分析 :水質の形成過程や人為的な汚染の存在・規模に関する研究。
・天然水中の同位体比分析 :同位体組成を測ることにより、水の供給および滞留年数の測定。
・岩石・鉱物の組成・同位体分析:岩石・水の相互作用、成因の推定。
・ 火山灰の組成・同位体分析 :火山灰の同定および対比、堆積年代の推定。
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| C:気体安定同位体質量分析装置(Micromass社製OPTIMA) |
この分析システムには、地球表層部における気体・液体(水)・固体(岩石)間の相互反応や物質循環系を理解する際に有用な軽安定同位体比を測定できる分析装置が導入されています。本装置は、主に気体の水素・炭素・酸素・窒素・硫黄の安定同位体比分析用に設計されていますが、併設する全自動制御の前処理装置を利用すれば液体試料の分析も可能であり、河川水・海水・地下水等の水試料の酸素・水素同位体比を求めるのにも利用されています。
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気体安定同位体質量分析装置(Micromass社製OPTIMA) |